ぱらダイアリー

紙に僕の思考を垂れ流して出来たシミ。そんな感じ。

【お話】ホールケーキと無限級数

今日はぱらじーむ君のお誕生日会。



ぼく「21歳(三進法)になりました。」



ぱらじーむ君はお誕生日会に6人のお友だちを招待しました。



(^。^1) 「一郎です。よろしく〜〜〜〜」

(^。^2) 「ラーメン二郎です。よろしく〜〜〜〜」

(^。^3) 「三郎です。よろしく〜〜〜〜」

(^。^4) 「四郎です。よろしく〜〜〜〜」

(^。^5) 「五郎です。よろしく〜〜〜〜」

(^。^6) 「六郎です。よろしく〜〜〜〜」



近所に住むアイウエオ六兄弟です。



(^。^n)(nは6までの任意の自然数)「お祝いのケーキを買ってきたよ〜〜〜〜」



ぼく「マ?🐜w」



さっそくケーキを切り分けようとするぱらじーむ君。だけど、なんだか様子がおかしいぞ?



ぼく「人間、2等分なら目分量で比較的正確になんとかすることができる。3等分は切る人の力量次第だが、まだなんとかなるだろう。しかし、5等分や7等分となると一発でそう上手く切り分けることが出来ない。つまり、確実に公平性を保つことのできる分け方は2等分のみなのだ。ここでもし2以外の素因数を持つ値の数だけ等しく切り分けようとすると公平性に欠く結果を招き、僕たちの友情に亀裂が入る恐れがある。したがって、ここで無策に刃を入れるのは得策ではない。何か良い案はないだろうか……………………(オタク特有の早口)(眼鏡をクイッてやるアレ)(腕を組んで思案に耽る)」



これにはアイウエオ六兄弟もドン引きです。
(^。^n#)(こうしてやろうか………………)



とはいえ、彼がこんな風にアレな感じになるのはいつものこと。気を取り直してなにやらスマホで検索し始めました。



(^。^n)「コレを使えばいいんじゃないかな〜〜〜〜」



ぼく「なるほど。頭いいねキミ。で、道具は?」



(^。^n)「当然、ないが?」



〜完〜
























というのはウソで、ぱらじーむ君はIQ260の天才的な頭脳を使って解決することにしました。



ぼく「それでは解決策を考えよう。そうだな…………まずは地面に対して平行に7等分するというのはどうだろうか。つまり輪切りをするということだ。」

※イメージ



なるほど。中心角2π/7の弧を作るのは無理そうだから、発想を変えて高さを七等分することにしたようです。アッタマいい〜〜〜〜〜



(^。^n#)「それだと一番上の人がイチゴとかチョコとかのデコレーションを独り占めすることになるからズルイ!」プンスコ



ぼく(バレたか…………)



ハナからそういう魂胆だったようです。さもしいですね。しかもこの場合、高さが2π cmだとすると輪切りにしたときの"円盤"の高さは2π/7 cmとなり作れそうにありません。IQ26くらいしかないのかな?



ケーキのデコレーションを考慮すると対称性がxy方向のみなので、z方向についてどうこうすることは出来なさそうです。



ぼく「うーむ、立体幾何的に7等分するのは難しそうなので、質量的に7等分するというのはどうだろうか。つまり、ミキサーにかけて液状にしてから質量を量りとって7等分するという寸法だ。」



(^。^n)「それだとせっかくのケーキが台無しになっちゃうよ!人でなし!」



ぼく「ぐぬぬ………………」



どうやら、7等分するということに囚われて「ケーキを美味しく食べる」という本来の目的を見失っていたようです。しかもこの場合、高さが2π gだとすると一人当たりの"ケーキだったもの"の重量は2π/7 gとなり作れそうにありません。IQ26くらいしかないのかな?



さて、困ってしまいました。2等分のみを駆使して7等分に切り分けるのは無理そうですし、グチャグチャのペーストにするのも禁止されてしまいました。万事休すか………?














ぼく「!」



なにやら、21世紀を代表する天才が何か思いついたようです。



ぼく「発想の転換が必要かもしれない。」



(^。^n)「というと………?」



ぼく「7そのものは"扱いにくい数"だが、その次の8は2のみを素因数にもつ"扱いやすい数"ということに注目してはどうだろう。」




(^。^n)「?」



彼の話はイマイチ容量を得ません。IQが26しかないからです。



ぼく「いいか?よく聞け凡人ども。一人連れてきてから8等分すれば全てが丸く収まるわけだ。」



たしかに目の付け所はシャープですが、この世界にはぼくとアイウエオ六兄弟しか存在しないので、誰かを連れてくることなど出来ないのです。ケーキ屋はどうした



あくまでも、「2等分のみが許された世界でどうやったら7等分が可能か」を考えなければなりません。



ぼく「もう3人○して4等分しちゃえば」



サイコパスがいます。









しかし、7等分へ拘らずにあえて8等分してみるというのは非常に良いアイディアなのです。



ぼく「お腹が空いたのでとりあえず8等分したよ。残ったひと切れについては後で考えよう。」



(^。^n)「一人ひと切れずつ食べよ〜〜〜〜〜〜〜」



ムシャムシャモグモグ………………美味しいね!



(^。^2)「ラーメン二郎の方が美味いよ〜〜〜〜〜」



そうだね。




ぼく「さて、ひと切れ余ってしまったがどうしよう。」



(^。^n)「これを7等分するってなるとまた同じ問題が浮上するよ〜〜〜〜ザバァーン」



ぼく「うーん…………面倒なのでまた8等分しよう。」



ムシャムシャモグモグ……………少ないよ!



ぼく「また残ったひと切れが………………」



ぼく「!」



お、どうやら銀河で最も神に近い頭脳を持つ男が気づいてしまったようです。



ぼく「この操作を無限に続ければ……………7等分することができるぞ!」



(^。^n)「ど、どういうことだ〜〜〜〜?」



ぼく「よし、解説しよう。



ケーキをn回8等分すれば、8^n等分したことになる。このとき、ケーキ全体の体積をVとしてひと切れの体積を$$ V_n $$とする。つまり、

$$
V_n=\frac{V}{8^n}
$$
である。



たとえば一回ケーキを8(=8^1)等分すれば
$$
V_1=\frac{V}{8}
$$
になる。そこから7人が1人ひと切れずつ食べて、残った1/8ピースをさらに8等分する。そうすると、さらに細かいピースは元の1/64のサイズとなるので
$$
V_2=\frac{V}{64}
$$
という具合である。



この操作を無限に繰り返したとき、一人当たりが食べるケーキの総量🍰は
$$
🍰=V_1 + V_2 + ……… + V_n +………
$$
となるので
$$
🍰=\frac{V}{8} + \frac{V}{64} + ……… + \frac{V}{8^n} + ………
\\=V(\frac{1}{8}+ \frac{1}{64}+……… + \frac{1}{8^n}+………)
$$



ここで無限等比級数を考える。
$$
\frac{1}{8}+ \frac{1}{64}+……… + \frac{1}{8^n}+………
\\= \lim_{n \to ∞} \frac {1}{8} \frac {1-(1/8)^n}{1-(\frac{1}{8})}
\\= \frac {1}{8} \frac{1-0}{ \frac{7}{8}}
\\= \frac{1}{7}
$$

以上より
$$
🍰=\frac{V}{7}
$$
となり、ケーキを8等分して7切れ取り、残りを再び8等分する操作を無限に繰り返せば、一人当たりのケーキは全体の1/7に収束することがわかった。」



(^。^n)「なるほど〜〜〜〜〜〜〜」



ぼく「よし!これでみんな平等にケーキを食べることが出来ると判明した!無限に操作を繰り返すぞ!」













時は流れ……………………

ぼく「よーし、さらに残りを8等分するぞ〜〜〜」








文明は崩壊し……………………

ぼく「よーし、さらに残りを8等分するぞ〜〜〜」







地球の寿命も尽きた。

ぼく「よーし、さらに残りを8等分するぞ〜〜〜」








宇宙も終焉を迎え……………………

ぼく「よーし、さらに残りを8等分するぞ〜〜〜」















そこには虚無とケーキと7人だけが残った。




ぼく「よーし、さらに残りを8等分するぞ〜〜〜」



おしまい。めでたしめでたし。


※この話はフィクションです。