ぱらダイアリー

紙に僕の思考を垂れ流して出来たシミ。そんな感じ。

講師

小学生から高校生まで色んな層に数学(算数)を教える仕事(バイトの身分)をしています。


この仕事ですが、はっきり言って、クソです。新生児を教えるぐらいの気概でいかないと死にます。

  • 理解が遅い
  • 計算が遅い
  • 教えたことを実践しない


の三重苦です。


理解が遅いのは才能でもなんでもなく、習慣の問題です。


理解の遅い人は、分からない式変形や公式を見たときに「分かんないな〜〜〜〜」で終わらせる傾向があります。そして、僕らのところに持ってきます。いや、持って来れば良い方です。そのままにするやつが7割くらいです。説明してあげると大体、「な〜んだ、そういうことか」と言います。


自力で解決に至る習慣を持つかどうかで大学入学以降の明暗を分ける気がしますが、「そんなことも分かんねえ生徒を欲しがる学校なんて日本全国どこを探してもあるわけねえだろ」とキレかけるのを抑えてニコニコしながら「また分かんないことがあったらおいでね」と甘やかすので、こういう生徒を量産してしまいます。アンケート次第で時給が変動するせいです。


こういう人たちは公式や定理を見ても具体例を作る習慣がありません。たとえば、等差数列の和の公式なら実際にテキトーな等差数列を作ってみるとか。「分かんなーい」って言いながら頭を抱えていればセレンディピティがやってくる天才体質でない限りは無謀な勉強法だと思います。


あと、脳死で板書を写す輩が非常に多いです。僕は「確実に知っていることなら書き写すな。」っつってんのに、式変形のひとつまで丸写ししようとします。


答案の厳密性を見られる証明問題や高校生の授業なら推奨されるべきですが、答えしか見られない中学高校の試験対策でコレをやるのは手の筋トレと言うほかありません。


まあ、それはご苦労様でしたという感じで、悪いことではないかもしれません。ただ、何も考えないで写すのはアホのやることです。


立体の体積に関する問題で、一辺6cmの立方体を描いてその下に6cm × 6cm × 6cm = 216 cm^3と書いたときに、「せんせー、イコールの後が見えないんですけどいくつですか?」と聞かれたのは驚天動地の事案でした。


こういう生徒が多いせいで口頭で説明した内容まで板書をしないといけません。そのせいで板書の時間が増え、扱える問題が減ってしまいます。それを補うためにプリントを製作しないといけません。プリントの製作はとにかく時間がかかります。解答を書き殴って終わらせても良いのですが、結局、質問対応を捌かないといけないのであとあと面倒です。



数学の苦手な人間は決まって計算が遅いです。12×5を筆算でやっているようでは、いくら時間があっても足りません。僕は「楽できるところで楽をしろ」という思考回路の持ち主なので、計算はある程度記憶すべきだと思っています。だから、20×20ぐらいまで(平方数ではなく、単純に19×17なども含む)は暗算でやれるようにしろ、3.14の倍数は覚えろなどと口酸っぱく言います。たとえば、18×17=306を記憶していれば、36×34=2×18×2×17=4×306=1224というように筆算の手間が省けます。また、3.14×1から3.14×9までを記憶していれば、円や扇絡みの問題は最終的に計算をまとめて3.14×28=3.14×20+3.14×8=62.8+25.12=67.92というように、筆算をほとんど必要とせず答えを出せます。


英単語もそうですが、なぜ試験前に苦労して、試験中に楽をする方針を取らない人間が多いのでしょう。なんでも暗記に走るのは良くないですが、「知識は力」なので、こういうものは記憶するに越したことはありません。


これは個人的な意見ですが、小学生の算数は大したことがないので、計算技術に比重を置くべきだと思っています。結局は方程式一本で解けるような形式の問題を、つるかめ算のように理屈をこねくり回して解法を教える教育の意義がイマイチ理解出来ないのです。実際、中学受験では途中で方程式の存在に気づいたので、特にそういった小手先の理屈を覚えることなく全ての問題を解くことが出来ました。算数嫌いを招くかもしれませんが、既に多くの子が算数嫌いなので問題ないです。


最後のやつは本当にカスです。なんで塾に来てんだか分かりません。家で問題集やる方が経済的なのに。とにかくこういう生徒が少なくないので、僕は「なんでその解法を使うのか。それ以外を使うとどうなるか。試験場ではどういう風に差がつくのか。類題にはどう適用出来るか。」まで黒板に書いています。そうでもしないと言うことを聞いてくれないからです。手が疲れます。類題を探してくるのが面倒です。なにより、本当に授業時間の無駄です。その時間でもう1問解説できます。


とまあ、このように素人なりにどうやったら成績が上がりやすいのか色々考えながら授業をやっています。しかし、塾なんかに行く子どもたちは精神が捻くれているので、ここまでしても大人のアドバイスをおとなしく受け入れません。


授業の上手い方というのは、「労力がかかるけど成績が大きく上がる」と「労力はかからないけど到達点はイマイチ」の折衷案を提示するのが上手いんだと思います。僕は未熟なので、これができません。





というわけで、愚痴でした。受験シーズンが終わるまではやめられないので、もう少し頑張ります。講師バイトを考えている方は考えを改めると良いと思います。











オマケ 20×20までの2ケタ×2ケタを暗算する方法

(10a+b)×(10c+d)=(10a+b+d)×10+cd

たとえば、
17×18=(17+8)×10+7×8=250+56=306
といった具合です。

これを(偶然)見つけたのは中学受験のときで、中学生のときに制限なしの2ケタ×2ケタバージョンを作ってみたのですが、実戦的ではありませんでした。良い方法があったら教えてください。


参考までに
(10×a+b)×(10×c+d)=100ac+10(ad+bc)+bd

64×87=4800+10(42+32)+28=5568

やはり、フツーの計算と変わらないですね。十の位が1だからこそ意義がありました。

一応、

64×87=4×16×3×29=4×16×3×(30-1)=192×(30-1)=5760-192=5568

で暗算は出来ますが、多分スピードは筆算とドッコイなので微妙です。




おしり