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英語学習について 総論的なこと

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こんにちは。じーむです。


いろんな大人が「英語をやっておいた方が良いよ〜」と言っています。僕はそれを鵜呑みにして勉強し続けました。


よく考えたら彼らが日常的に英語を使っている場面を見たことがないですし、今となってはホンマかいなって感じがしますが、たしかに昨今のTOEIC需要なんかを見てるとニーズの高いジャンルですね。


まあ、国内で出来ないことをしたいと思った際に一番大きなハードルを越えやすくなるという点では有意義なのかもしれませんね。


というわけで、今日は英語学習について書こうと思います。


英語に限った話ではないですが、学習を始める際に最も大切なことは目的意識をハッキリ持つことです。具体的には

  • 試験のための勉強なのか
  • 英文を読めるようになりたいのか
  • 外人と会話できるようになりたいのか

などです。特に目的なく、なんとなく「英語勉強しなきゃな〜」という人は英検なりTOEICなり資格試験を申し込めばモチベーションを維持しやすいです。


目的によってどのように勉強すべきかは変わってくるので、「これをやれば英語ができるようになる!」というオールマイティな勉強法は存在しないと思っています。目標に向けた勉強というのが大切で、たとえば、TOEICを受ける人が洋書を読んだりニュースを聴いたりしてもあんまり意味ないですよね。TOEICにはTOEIC向けの教材があるのでそれをやるべきです。


ただ、英語学習における様々な場面で役に立つベースとなる能力はあると思います。それは語彙力リスニング力です。これらは軽視されがちな傾向にありますが、間違いなく重要です。以下、その理由と具体的な学習法について述べます。

語彙力

語彙力を高める作業をボキャビルと言います。ボキャビルをせずして英語に困らないレベルへは達しません。よく「高校までのレベルで日常会話は可能」みたいなタコ理論がありますが、あれはウソです。園児のような会話しかできません。みなさんの日常会話を想像してみてください。大人であれば絶対に難しめの言葉が混ざるはずです。


ついでに言うと、「文脈から意味を推定できるからボキャビルは不要」みたいなのもウソです。その推定のせいで文章の理解度と次の単語へのレスポンスが低下して負のスパイラルへと陥ります。100歩譲ってリーディングはなんとかなったとしても、その他の技能に関しては厳しいでしょう。


何が言いたいかというと、英語で高みを目指すならめんどくさがらずにボキャビルをしましょうってことです。


初めに断っておくと、5000とか6000語の語彙力でニュースとか洋書から情報を得ようとするのは無理です。100円をパチンコで100万円にするくらい無理です。試したことありませんが。



一般に、10000〜12000語に英語力のブレイクスルーがあると言われています。英検1級がこのくらいのレベルなのですが、実際に英検1級を取得してからようやくニュースや洋書に対する理解度が向上した気がします。


ただ、ボキャビルは本当につらいです。高校生以上の皆さんも受験で単語帳を覚えるのが苦痛だったと思います。普段の学習にボキャビルを取り入れ継続するのはかなりの忍耐力を要します。


「特に何も目的のない人は資格試験を受けろ」というのはそういう意味です。その資格試験向けの単語帳を買って、試験に備えるというモチベーションで単語に取り組めますからね。


さて、少し脱線してしまいましたが、とにかく語彙力は大切だと言うことです。


では、実際にどのような方法で単語を覚えるのが効率良いのか。僕なりの結論をご紹介します。


まず、どのようにしたら効率的に記憶が定着するのかをお話しします。とは言っても答えは単純で、ずばり「短期間に何度も出会う」です。クラスメイトや同僚を想像してみてください。仲の良い友人の名前をリストにしてマーカーを引いて覚えたりしませんよね?毎日、目にしたり耳にしたりするから自然と記憶するのです。


膨大な知識を定着させるにはこのメカニズムを使います。以下、具体的な方法です。


※ここから一気に文章で説明しているので、よく分からんというときは最後につけている図説を参照してください。


まず、単語帳を200語くらいずつのユニットに分割します。仮にユニット10まであるとします。


1日目はユニット1に取り組みます。赤シートで文字を隠し、即座に意味を言えるか確認するだけです。即座というのは1秒くらいです。音声がついているのなら、英語音声が流れて次の音声が流れるまでに言えるかどうか、みたいなやり方も良いです。


ここで大切なのは「一語一義で良い」ということです。無論、1つの英単語が複数の意味を持つことは珍しくありません。しかし、まずひとつの意味を覚えておけば、次に違う用法と出会ったときに定着率が良くなります。


話を戻します。赤シートで隠して言えるかどうか確認したら、チェックボックスに印をつけましょう。なければ自分で書いてください。印の付け方は工夫するべきです。

このように、単語帳の中で重要度を分けるのは学習効率を高めるという点で大切です。


これを、UNIT1の全ての単語にチェックがつくまで繰り返します。


2日目はユニット1と2で同じことをやります。

3日目はユニット1〜3で同じことをやります。

4日目はユニット1〜4で……


という作業を毎日やります。日ごとに分量が増えますが、最初の方のユニットにかかる時間は日を追って短縮されていくはずです。


これをUNIT10のチェックボックスを使い尽くすまでやります。1ヶ月くらいかかると思いますが、その頃にはおそらく単語帳の70%くらいは覚えられているはずです。


ここまでの話を画像でまとめておきます。
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ここから先は好みで、別の技能を高めてもいいし、2冊目の単語帳をやってもいいし、いまの単語帳を100%までやり込んでもいいしで自由だと思います。そこは人によるかな〜って感じです。


次に、この方法に関して生じそうな質問に対して先にお答えしておきます。


FAQ1
書いて覚えたり例文ごと覚えたりしなくていいの?
→別に良いですけどコスパは悪いと思います。


FAQ2
語根とかに注目するやり方は?
→とっかかりとしてアリだと思います。ダジャレやゴロで覚えるのも楽しくて良いですね。僕もよくやりました。


FAQ3
位置で覚えちゃったりしない?(このページのこの辺に書かれているのはたしかこう意味だったな〜で答えが出せてしまう)
→たしかにそういうのもありますが、掲載されている2000語のうちの数十個とかなら別に良いかなって感じです。意味順に並んでいる単語だとそれが起こりやすいので、出来れば頻出度順に並べられているやつが良いですね。


FAQ4
順番に覚えるのを防ぐために単語カードとか作らなくて良い?
絶対にやめましょう。時間の無駄です。単語カード作りは作業です。作業と勉強は違います。はっきり区別しましょう。綺麗なノートを作ってまったく頭に入っていない人と同じです。経験談ですが、単語カードは作って満足して使わない可能性が高いです。それに、今時はアプリでアウトプットができます。そっちを使ってください。


FAQ5
いわゆる速単(長文の中で単語を学ぶ)形式は?
→単語の習得という点では非効率的だと思います。読み物としては楽しいですね。


語彙力編のまとめです。

  • ボキャビルは最も大切
  • 短期間に同じ単語に何度も出会って覚えよう
  • 一語一義で覚えよう
  • チェックボックスを活用しよう
  • 単語カードを作るのはやめよう


オススメ教材

10セクションに分かれていたり、チェックボックスが3つあったり、様々な点で使いやすいです。英検を受けなくてもオススメ。日本語訳を読み上げない英語のみの音声が特に良かったです。


ハイレベルな単語がたくさん載ってますが、これ要る?みたいな日常単語もあります。アプリを併用すると良い感じかもしれません。









リスニング力

読解力重視の入試を経験するとなかなかリスニング力の大切さには気づきません。しかし、英語を操れるようになるためには優先されるべき技能です。


会話はキャッチボールです。こちらが投げた球を向こうが取り、向こうが投げた球をこちらが取ります。


英会話においては、こちらは3歳児、相手は最悪なプロ野球選手だと思ってください。こちらが暴投しても、ほとんどキャッチしてくれます。しかし、投げる球は手加減してくれません。当然、キャッチできずにボールを流してしまいます。


外人との会話ではこの現象が頻繁に起こるのです。こちらがいくらメチャクチャな英語を話しても向こうは地力が違うのでなんとか理解してくれます。そういう意味で、伝えるだけの英語を獲得するのは容易です。


しかし、向こうのしゃべったことを聞き取って理解するのはかなりの熟達が必要です。向こうはゆっくりしゃべっているつもりなのでしょうが、リエゾン*1により音が繋がっているので結局わかりません。何回も聞き返すうちに気まずい感じになってしまいます。


そういう点でリスニング力は大切です。相手の言っていることを理解して初めてこちらから何か働きかけることが出来るわけです。逆に、リスニング力さえしっかりしておけばとりあえずのコミュニケーションはとれます。


リスニングの勉強法はぶっちゃけ僕もよくわかっていません。いろんなことをやっているうちにある程度聞けるようになりました。ただ、確実に言えるのはここでも語彙力が大事でした。聞いているときに知らない表現があると、一瞬脳がストップして理解度を落としてしまうからです。


僕がやった練習法の中で効果がありそうだったのはシャドーイングです。音声とスクリプトを用意して、音声を聴きながらスクリプトを音読するだけです。慣れてきたら、スクリプトなしで聞こえた文をそのまま発音します。


リスニングの勉強に関しては今のところ良さげなのがこれしかありません。すみません。


FAQ1
ディクテーションは?
→丁寧で良い勉強法ですが、時間がかかりすぎるのでコスパは悪いと思います。たしかに正確に聞き取れるようになるかもしれませんが、実際の現場ではざっと意味が分かれば良いだけだと思うので、微妙ですね。自分の持ち時間や目的と相談でしょう。


FAQ2
ニュースなどスクリプトのない音声を聞くのは?
→理解度が低いのにそれをやるのは無意味だと思います。分からないままで終わりになって学びがないです。80%くらい内容がわかるなら良いと思います。YouTubeは各国のニュースがタダで視聴できるのでオススメです。


FAQ3
いわゆる「教材」の音声って実際とは離れすぎていませんか?
→おっしゃる通りです。資格試験の対策ならそれで十分ですが、ネイティブの声を聞けるようになりたいなら不適ですね。最後におすすめの教材を提示します。


リスニング力編まとめ

  • リスニング力はコミュニケーションにおいて最重要
  • リスニングにも単語は大切
  • シャドーイングが今のところ良さそう
  • ディクテーションはコスパが悪いかも
  • スクリプトのある音声を聞こう


オススメ教材
[asin:B08T1HTP5G:detail]
インタビュー記事や単語帳などコンテンツが豊富で良いです。理解度確認の問題がついているのも良いですね。僕もよく買っています。類似商品のCNNのニュース雑誌なんかも良さげです。読んだことはありませんが。

アメリカ大統領選挙に関してあまりにも無知なので買いました。政治的バイアスがかかってそうな感じもしましたが、基本的な用語などに関して抑えられたので良かったです。もちろん、音声も演説の生音声です。ただ、音声コンテンツの提供元がSoundCloudだったのだけは謎。







というわけで、若輩者の分際で長々と語ってしまいました。すみません。


結局は身に付けば良いので自分に合ったやり方で良いと思いますが、今あげた方法は天才でも帰国子女でもない僕がそれなりに成果をあげるに至った方法なので、右も左も分からないという人は参考にしてみてください。


何か疑問点があったら気軽に聞いてください。答えられる範囲で回答します。


それでは。

*1:Let it goがレリゴーに聞こえるアレのことです