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【感想】映画『嘘喰い』を見てきたよ

映画『嘘喰い』公式サイト|大ヒット上映中
⚠️はじめに⚠️
映画の感想記事です。ネタバレがあります。ダメな人は読まない方が映画を楽しめると思います。次に、これは僕の個人的な感想です。ポジティブなことも書けば、ネガティブなことも思った通りに書きます。











こんにちは。じーむです。


みなさんは知ってますか?『嘘喰い』という漫画を。


圧倒的画力と引くほど面白いストーリーで人気を博したギャンブル漫画です。かくいう僕も原作は全部3周くらいした大ファンです。


この漫画の画期的なところは暴力をギャンブル漫画に取り入れたことです。


頭脳で戦う漫画を読んでいるといつも「こんなん最終的に強えやつが大暴れすりゃいいだろ」と考えてしまうのですが、『嘘喰い』はまさにその考えをドンピシャで取り入れてくれたわけです。


そんな感じで『嘘喰い』の実写化が決まったときは正直うれしかったです。






監督誰なんやろな……

中田秀夫*1


あっ……(察し)


その、僕の好みとあまり合わないんですね(オブラート)



まあ、監督で映画を見る見ないを決める人ではないので。そういうのは作品に失礼だし。なにより『嘘喰い』は大好きだし。
























総評:原作を読めよ


こう、映画モンスターハンターもそうなんですけど、実写化やる人って原作に触れちゃいけないみたいなルールあるんですかね。原作読んでたらああはなりませんよ。


原作無視1. 佐田国のキャラクター
劇場版は原作で言うとだいたい廃坑のテロリスト編までになります。


廃坑のテロリスト編のボスは佐田国一輝という男で、国際手配中のテロリストという設定です。革命を成し遂げるためにはどんな人の道を外れたことでもするという狂ったキャラクターです。


散々「死など恐れない」と豪語していたにもかかわらず、主人公との賭けに負け、処刑される寸前で「死にたくない」と絶叫するシーンにカタルシスがあるわけです。


ところが劇場版だとどうか。


メタンハイドレートの研究をしていた優秀な科学者。世界平和を願っており、自身の研究を無償で世界に公開してエネルギー問題を解決するという夢があったが、研究の成果をカネにしようとしていた政治家に反発したところ、報復のために研究所が爆破され、自分以外のラボメンバーは死亡、本人は失明し重体。復讐を誓い、「屋形越え」により権力を手にして真の世界平和を目論む。


オイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


全然違うじゃないか!!!!!!!!!!!!!!


賭けに負け、絞首台にかけられるとき、無念に散っていった研究室の仲間たちに思いを馳せます。


後味悪いわ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


さらに、原作だと佐田国に心酔し、本来公平である立会人の立場を忘れ、彼のイカサマに加担していた目蒲立会人。號奪戦という決闘のようなものに負け、彼も佐田国と一緒に首吊りの刑に処されます。これまで散々舐めた態度をとっていた彼ですが、死の直前にあれほど信奉しておりともに達観した死を迎えると思っていた佐田国が惨めにも「死にたくない」と命乞いする姿を見て絶望とともに命を落とし、これもまた別のカタルシスです。


劇場版だとどうか。


フツーに號奪戦で○されます。


では佐田国と吊られるのは誰か。


佐田国の研究室の元メンバーで、爆発事故を生還し、賭博の世界に身を投じた佐田国を支えてきた女性(名前忘れた)


後味悪いわ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


容赦なく吊られてて笑いました。


というわけで、佐田国の人物像の大幅な改変はかなり良くなかったです。


原作無視2. 鞍馬蘭子の異様なまでのクローズアップ
鞍馬蘭子というキャラクターがいます。鞍馬組の女組長で、闇カジノを取り仕切っています。佐田国に自分のカジノを荒らされたことからストーリーに絡みますが、劇場版ではとにかく主人公サイドに関わりまくります。


なんなら、自宅に招いて居候させたりしてます。主人公に気があるそぶりを見せて空回りもします。そんなキャラじゃないだろ。


あと、演じる白石麻衣さんの演技が良くないです。この鞍馬蘭子はいわゆる姉御肌的な喋り方をするのですが、これがとにかく白石麻衣さんと合わない。


絶対監督が好きだっただけだろ


そういうわけで、白石麻衣さんを前面に押しすぎるあまり、白石麻衣さんの可愛さをアピールするだけの余計な尺が増えてますし、演技も良くないので作品全体としてノイズが多い感じになっています。



原作ファンとしての不満はこんなもんにしておいても、単純に映画としての完成度もイマイチです。

  • カスみたいたワイヤーアクション
  • 500万円ぽっちにしては多すぎる札束
  • 劇場版では大して活躍しないマルコのシーンになかなかの尺を割いたこと(次回作やることになった場合の保険?)
  • 島のオッサンのちょっとしたイカサマをわざわざ暴く器の小さい主人公
  • 病院の待合室というパブリックな場で闇社会への勧誘を始める賭郎の営業

などなど……


一応、フォローも入れておきます。良かった点は

  • 横浜流星さんの演技は結構良い
  • コスチュームの出来は良い。特に良かったのは夜行さんと佐田国。
  • 白石麻衣さんはかわいい。
  • 作者がイイ身体をしている。





つーわけで、前評判通りフツーにクソでした。















しかし、このときの僕は知る由もなかった……


同じ日に、更なるクソ映画を見ることになるということを……


(続く)








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ちなみに、これは絶対に嘘だと思う。あんた、嘘つきだね。

*1:ホラーをたくさん作ってる人、代表作はL change the worLd(笑)