ぱらダイアリー

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数学検定1級に合格しました!

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じーむです。


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タイトルの通りで、なんか数学検定1級(以下「数検」)に合格しました。


経緯としては、統計の勉強の過程で数学が全然わからなかったのでいったん数学の勉強をしていたのですが、ケツを叩かれないとなかなか身につかなかったのでついでに受けようみたいな感じです。ちなみに、こういうのを心理学用語でスパンキング効果と言います。ウソですが。


対策期間は20日くらいです。9月末に大学のデカい試験が終わり、10月の第1週から本格的な勉強を始めて、10/25の試験を受けました。


数検は以下の2つの試験からなります。

  • 1次:計算技能検定
  • 2次:数理技能検定

です。

1次は計算力テストです。60分で7問解きます。5問以上で合格です。部分点などはなく、答えしか見られません。

2次はガチンコの記述試験です。120分で4問解きます。問題自体は5問の選択問題と2問の必須問題からなり、選択問題から行けそうな2問を選ぶ感じです。


数学検定の範囲は基本的に
整数や方程式などの高校範囲+線形代数+解析(微分方程式含む)+確率統計
って感じです。やたら広いですね。この中でも線形代数と解析が特に重要ですが、高校範囲も一定数出ます。確率統計もわりかし出ますね。要は全部出ます。


僕の元々の数学力はというと、だいぶカスです。そもそも私立文系女子大生ですから、大学の数学のことなんてわかりません。


1、2年生の頃は線形や微積の本をチマチマ読んでいましたが、大学の授業として取らされたりしたわけではなく完全に趣味の独学だったのでしっかりとは身についていません。やはり独学はダメですね。


統計範囲も1週間の突貫工事で検定を突破したために今となってはもうよく覚えていません。バカ乙。


微分方程式にいたっては何も知りません。物理で出てくるショボいやつなら解けるレベルです。ロンスキアン?なんですか、それ。


幸い、高校範囲に関しては人並みに出来ます。バイトで国公立医学部受験生たちを教えており、まだまだ問題を解く機会があるからです。手元に2014〜2020の主要大学の数学の入試問題があり、関連問題を抜粋して配布プリントに掲載してくるためキモがられています。キショ。


トータルで見ればちん毛みたいなレベルですね。大学の数学を知らなすぎるため、合格からはほど遠いです。それでも3週間弱きちっと勉強すれば合格できるので、英検1級よりは遥かに簡単でした。そもそも日本語なので。線形代数微積分の単位を取った1年生とかが取るにはちょうど良いと思います。ちなみに、取っても特にメリットはないと思われます。すみません。



以下は具体的な試験の中身と対策についてです。


使った本はこれ!


一冊ずつレビューします。

合格ナビ 数学検定1級1次 線形代数

合格ナビです。合格までナビゲートしてくれます。
要項(クソ雑な要点を絞った説明)→例題→過去問演習
の3STEPで実力が養成されます。巻末には付録として過去問のセットが1回分ついています。別途過去問集を買えば良いので、まあそんなに要らんかなって感じです。すみません。

線形代数編と解析・確率統計編の2冊からなります。この2冊で数検の範囲をおおかたカバーします。1次対策を標榜していますが、内容的には2次範囲も問題ありません。ただ、別途演習は必要だと思います。


まずは線形代数の本についてです。頭の方は整数とかベクトルとか高校数学+αの分野が載ってます。この辺も意外と出ました。


基本的に要項部分はあんまり読まずに、詳しく知らない範囲でも例題をモリモリ解いていきました。試験の性質的に、理論より計算能力の方が圧倒的に重要です。僕は私立文系志望の女子高生なので、定理は証明せずに使います。ワハハ。


過去問演習の部分はこんなん知らんと出来んわみたいなのが混ざっているので、そういうもんかで済ませました。こういうのは、本番が近づくとなぜか解けるようになるものなのです。なぜか。


薄いながらも意外とボリュームがあり、読了には10日くらいかかりました。特に、線形空間以降の章はほとんどゼロからのスタートだったので苦しかったです。


合格ナビ 数学検定1級1次 解析・確率統計

2冊目の合格ナビです。冒頭は複素数、方程式、漸化式あたりの高校範囲+αの問題が載ってます。カルダノの公式(3次方程式の解の公式)なんかもあります。この辺はサクッと終わりますが、やっぱり出ます。


微分積分の問題は、逆三角関数双曲線関数みたいな高校のときにあんまり触れなかったやつの演算をテキトーに出来るようにしておけば大体解けるようになりました。万が一公式を忘れても定義を覚えておけば導けますし。


極値判定法とか極座標変換のヤコビアンとか覚えるべきところ(≒導くのに時間のかかるところ)はとりあえず覚えました。極限分野はロピタルの定理マクローリン展開さえ出来るようにしとけば大半の問題は大丈夫でした。条件収束がなんだとか絶対収束がこうだとかはガン無視です。出ませんでしたが。


個人的にネックとなったのは微分方程式でした。そもそも、地力が他の分野と比べてカスですし、合格ナビだけでは解説も微妙で、ロンスキアンとか載っていません。ガウス微分方程式も1000億年くらいかかるやり方で解いていたりします。そんなことをしていたら解き終わるより先に地球の北と南が入れ替わってしまう(地磁気逆転)
なので、微分方程式は別の本も使いました(後述)。


確率統計の部分はレベル的に統計検定2級とほぼ変わらないかもしれません。統計得意マンは統計で点を取れそうです。ちなみに、前述の通り僕は統計検定で学んだこと全てを忘却しています。なので、確率統計の部分はレベル的に統計検定2級と異なるかもしれません。


これも読了には10日くらいかかりました。


マセマ 常微分方程式 演習

微分方程式がクルクルパーだったので買いました。全体的に、上の本に載っている解法よりも筋が良かったように思います。読み口も易しいですしオススメです。マセマ、サイコーw


演習書なのも意味があって、前述した通りとりあえず目先の試験に通ればいいや系の人は理論の優先度が低く、まずは例題で手を動かして学ぶのが先だと思ってます。高校の学習でとりあえず何も読まずに教科書とかの例題を解いて、後から「あ、こういうことやってたのか」って感じで身につけていったのと同じです。


とりあえずラプラス変換などを除く、数検に出る範囲の問題をザッと覚えました。下地の知識がないので考えるだけ時間の無駄だと思ったからです。解説や類題をすっ飛ばしていったら2日くらいで終わります。微分方程式は1次にも2次にも割と出るので2日かける甲斐はあります。微分方程式だけにね。*1


この本をやった後にちゃんと合格ナビの方にも戻りました。マセマのおかげでだいたい解けたはずです。マセマ、サイコーw


実用数学技能検定1級 完全解説問題集 発見

過去問集です。1次と2次がそれぞれ7回ずつ載っています。サイズが2km×4kmくらいでカバンに入らないのが腹立たしいのですが、その分解説は詳しいです。あんまり読んでいませんが。









基本的に上で紹介した教材をやっておけば1次は安定して合格点が取れます。ただ計算するだけですからね、間違える方が難しいです。2次の方はちょっとわからないです。その人のバックグラウンド次第だと思います。


僕個人の話をすると、視力検査であるところの1次は絶対に通る自信がありましたが、女子中学生の僕にとっては2次はしんどかったです。完全に運ゲーと化していました。試験の日に道のゴミを拾っておいたのが良かったんだと思います。


ちなみに、いろいろ調べてみたら1次がネックで2次はいけるみたいな人が多いようです。日本人は全体的に目が悪いということでしょうね。試験場では、となりのオッサンが1次試験終了後に「やっちまった〜」と呟いていました。老眼なので仕方ないと思います。



以下は参考書です。知識を補強したいときに使う本です。たまに使いました。


1冊でマスターシリーズ

図が豊富で読み口も易しく、とてもわかりやすい本です。ただ、数検で深い理解は求められていないので、合格ナビで解説を読んでもどうしてもわからない部分だけ流し読みしました。元々1、2年のときに通読したのですが、ほとんど覚えていませんでしたね。演習ない学習の限界が証明されています。別冊の演習書の方がテクニックなどの学びがあって数検的には役立ちました。てきぎ取り組むとなんか良い感じになります。












こんなところです。数検1級を取ったところで、恥ずかしくて人前では言えません。「数学が趣味!」なんて言おうもんなら非モテ罪で書類送検されますからね。刑法にもそう書いてあります。


フォローのために書いておきますが、こうしたタイプの検定類は資格そのものに意味があるのではなく、知識や技術を詰め込む手段として存在します。まん然とした学習では効率も落ち、何も残らないからです。試験を見据え、それに向けて試行さくごを繰り返しながら行う勉強こそ身につくというものです。数検はそのための短期的な目標を提供してくれているわけです。実際、数検きっかけで女子小学生であるぼくも大学のすう学のりかいがかなり深くなりました。


とりあえず、とうめんはすう検で得たすう学力(?)を活かしてとうけいのべんきょうをがんばろうとおもいます。


それでは。オギャア。



追記(2020/12/05)
そういえば、先日結果が届きました。
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ギリギリですね。予想通りというかなんというかです。

*1:解がある。ないこともある。