ぱらダイアリー

読むタイプのウンコです

英語学習について リーディング編

じーむです。こんにちは。


これまで、単語、ライティングと項目ごとに具体的な学習の方法を書いてきましたが、今回はリーディングについてです。
(これまでの記事)
pallageem.hatenablog.com
pallageem.hatenablog.com
pallageem.hatenablog.com
pallageem.hatenablog.com



リーディングを強くする上で大事なポイントは2つ。


・頭の中で音読しない
・緩急を使い分ける


順番に解説します。読むのダルいわって人はトレーニング方法だけ読んでください。

トレーニング方法に飛ぶ


ちなみに、単語力の重要性に関しては何度も繰り返し説明しているので省かせてください。単語が分からないと下のことやっても全くの無意味です。


1. 頭の中で音読しない

みなさん、次の英文を読んでください。

Hello! My name is Taro Yamada. I live in Tokyo.

東京住みの山田太郎さんの話です。これ、ひと目で意味が分かりますよね。「読む」とかじゃなくて、見て即座に意味がわかる。


リーディングのゴールはココです。より複雑な文章でもこの状態になることを目指します。


では、次の文章はどうでしょうか。昨日のthe japantimesから勝手に引用したものです。

Japan’s governors urged the central government on Friday to consider imposing a lockdown to better contain a spike in COVID-19 cases, calling the current measures “ineffective” in fighting the highly contagious delta variant rapidly spreading across the country.

Japan's governors call for COVID-19 lockdown amid spike in infections | The Japan Times

文章自体は大した難易度ではありません。大切なのは読み方です。頭の中で「じゃぱんず がばなーず あーじど……」と音読しませんでした?


頭の中で音にせずスラスラ読んで理解した人は結構リーディングが得意な人だと思われます。


ズバリ言います。頭の中で音読すると遅い!発声に気を取られて理解度も落ちる!


というわけで、やめましょう。


やめましょうっつってもなかなか難しくて、なんなら僕も気を抜くとやっちゃったりします。最後にこの癖を直す手助けとなるトレーニング法をひとつ紹介するのでお試しください。


2. 緩急を使い分ける

緩急を使い分けましょう。英語学習の用語を使うと「緩」が精読で、「急」が速読です。


わからない人は自動車の運転をイメージしてください。「緩」は徐行で、「急」はいわゆる「流れている」ときに皆さんが出すスピード*1です。


徐行は安全ですね。住宅地とか狭くて込み入った道はこれで走ります。しかし、幹線道路で徐行なんてしたら渋滞になりますし、いつまで経っても目的地に着きません。これと逆のことも言えます。


そういうわけで、普段は直読直解の「見て大筋を理解する」読み方にして、複雑な構造が来たらスピードを落として文法の力で解釈する。この使い分けが非常に大切だと思います。


たとえば、さっきの記事で言うと2段落目の

The call by the National Governors’ Association during their online meeting came after a COVID-19 state of emergency took effect in seven more prefectures the same day, with restrictions on business activity aimed at curbing Japan’s largest-yet wave of infections.

Japan's governors call for COVID-19 lockdown amid spike in infections | The Japan Times

はちょっと複雑な構造ですね。こういうときは文法的な思考法で文章を解析します。

大切なのは主語と述語を押さえること。これを意識するだけでかなり違います。


主語とは最初に出てきた名詞とその飾り*2のカタマリ。倒置がどうこうとかありますが、まずはこの考え方で大丈夫。


というわけで主語は
The call (by the National Governors’ Association) (during their online meeting)
()内は飾りです。


述語は主語の直後の動詞とその飾りのカタマリ。


というわけで動詞は
came after


すると、the call何かaftercameしたってんで、何の後やねんってなりますね。


そのまま読んでみると
a COVID-19 state of emergency took effect in seven more prefectures the same day
って書いてあります。関係代名詞の省略がどうこうとか理屈をつけても良いですが、僕は心の中で「何の後に?」と思いながら

a COVID-19 state of emergencyの後です。took effectされたやつですね、in seven more prefecturesthe same dayに。

って読みます。


最後に変なのがくっついてますね。

with restrictions on business activity aimed at curbing Japan’s largest-yet wave of infections.


これはa COVID-19 state of emergencyがどうtook effectされたかを補足説明しているだけです。


以上の解析を行えば、さっきの文章は

The call (by the National Governors’ Association) (during their online meeting) came after a COVID-19 state of emergency took effect in seven more prefectures the same day, with restrictions on business activity aimed at curbing Japan’s largest-yet wave of infections.

という風に構造をハッキリさせて理解することができます。


慣れてしまえばこのくらいの文章でも解析せずに読めますが、まあ頭の使い方が大切ですよということで一例を紹介しました。いわゆる構文を取るってやつですね。


分かると思いますが、多少時間がかかるのでよっぽどのことがない限りはやらない*3です。大切なのは、「やむを得ず必要になったらする」という使い分けの精神ですね。


速読部分は具体的にどれくらいのスピード?とかはまた後のトレーニング方法の部分で書きます。


リーディングのトレーニング方法

速読に関してはこれやっときゃ間違いないです

  1. まずは1回通しで音読する
  2. 知らない表現やよくわからない箇所は辞書を引いたり構文を取ったりして潰しておく
  3. 制限時間を決める
  4. 読んでいる箇所を指差しながら読む
  5. 繰り返し


まずは1と2の作業です。

これから速く読む練習をするのですから、つまずきそうなポイントをお掃除するのは当たり前です。わからないもんをわからないまま読んでも何のためにもなりません。あえて1回音読するのは、細かいところの読み逃しを無くすためです。目で追うだけだと端の方の表現を見落としたりします。そういう目的なので発音や速さはあまり気にしないでください。


次に3。制限時間を計算します。

目標は200wpm。毎分200wordsのスピードです。なので、読みたい文章が何wordsか調べて、200で割ってから60をかけてください。それが制限時間の秒数です。

500wordsなら150秒なので2分30秒ってことです。やればわかりますけど、結構速いですよ。まあしかし、このスピードで読めれば大抵の試験で時間が余りますね。その分設問の精度も上がります。普段のニュース記事だって楽々読めるようになりますよ。


ここまではあくまで準備で、4が本項目のメインですね。

とにかく音読しない!指を速く動かして、それを目で追いながら英文を理解する!


つまり、音読できるスピードより速く指を動かして、それを目で追うことで音読せず英文を理解する訓練になる、というのがこの方法の主張です。


個人的にはかなり効果があったように思います。お試しください。


教材についてですが、繰り返しやることが大切なので300〜500wordsくらいの短い文章がピッタリだと思います。全訳やWord Listがついているとなお良いですね。難易度は人によるので何とも言えません。僕は英検1級の過去問を使いました。内容が面白いからです。TOEIC受けたい人はTOEICのものとかで良いと思います。


精読のトレーニングは普通に精読の本を買ってください。高校学参で良いです。なんか、投げやりですみません。一応、僕が高校生の頃に愛用していたものを紹介しておきます。比較的簡単で分量も少なく取り組みやすかったです。

構文解析の力をつけることに関して言ったら、SとかVとか記号をふったり和訳をわざわざ書き出す必要はないと思います。大学受験生は答案が書けないとどうしようもないのでやっても良いかもしれません。

FAQ

Q1. いろんな文章を読んだ方が良い?
A1. 同じ文章を繰り返し読んで、決まった構文や表現に対する反応速度をバチバチに上げる方が大切なので、何かの問題集を1冊用意すれば良いです。


Q2. 音読ってどうなの?
A2. リーディングに関して言うとあんまり意味ないと思います。


Q3. 和訳とか全訳ってした方が良い?
A3. 単語力があって構文を取れるなら自動的に出来ることなのであんまり必要性を感じません。


Q4. 構文解析に必要な文法力をつけるために文法書や文法問題集に手を出した方が良い?
A4. 文法問題集で養われる力と構文解析に求められる文法力はまるで違うのでリーディングを強化する目的で言うとやめた方が良いです。精読の本に必要十分な説明が載っています。

*1:どのくらい出すかはお任せします

*2:SVOCの表記で言うとM

*3:というか、無意識にやっているのを意識的にやっているだけかも